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見放さない在宅医療でがん難民をなくしたい

[2019.04.18]
「がん難民」という言葉をご存知でしょうか。
 
一言で言うと、「行き場をなくしたがんの患者さん」のことを意味します。
 
私が医師として、この世の中からなくしたい言葉です。
 
がん難民について具体的に言うと、以下のような場合が多いように思います。
・治療が十分に効いている間は良かったが、治療が効かなくなると「手遅れ」といわれて病院から見放されてしまう。
・がんの症状が辛くて病院を受診したのに、医者から「何もすることはない」と言われすぐに帰されてしまう。
・ご自宅での療養を決意されたのに、在宅医療が不十分でお体の調子悪くなり、元気がなくなってしまう。見かねた家族が病院に連れて行っても、上述のようにすぐに自宅に帰されてしまう。
・医者が緩和治療に慣れておらず、痛み・しびれ・だるさ・吐き気などの辛いがんの症状の緩和が不十分。
・医者ががん患者さんの希望に耳を傾けてくれない。
 
この他にもがん患者様を難民化させてしまう要因はあります。
・がんの治療に伴う副作用の緩和が不十分で、患者様の治療意欲を大きく削いでしまう。
・非常に珍しいタイプのがんで、適切な治療を提供してくれる医者が見つからない。
・耳あたりの良い真偽不明の治療情報に振り回されてしまい、適切な治療(=標準治療)から遠ざかってしまう。
 などなど、、、。
 
さて、私が沖縄県立中部病院の腫瘍・血液内科に勤務していたときの指導医は、私が出会った中でも最も優秀な医師の一人でした。
そんな当時の指導医の座右の銘が「がん難民をゼロにする、がん患者様を絶対に見放さない」というものでした。
 
がん患者様がつらい思いや悲しい思いをすることや、適切な治療を受けられていないことに何よりも胸を痛め、目の前のがん患者様に全身全霊を捧げる献身的な指導医でした。
 
そのような指導医のもとで、私はがん患者様に常に耳を傾け、嬉しいことも、また悲しいこともまるで自分の身に降り掛かっていることとように受け止め、しっかりと向きあい、絶対に見放さないという医師としての基本的な態度を叩き込まれました。
 
・がん患者様の最善の治療を考えることと同時に、患者様を悩ませる症状の原因をきちんと考えとことん対応する。
・患者様のお気持ちにも気を配り、少しでも療養生活が明るくなるような工夫はできないか、辛いお気持ちを癒せないかを真剣に考える。
・がん患者様がどのような状態になっても、絶対に見放さない
 
これらが私ががん患者様に向き合うときに、心がけていることです。
 
そんな私が最も辛かったことが、最期の時間をご自宅やご施設で過ごされることにしたのに、十分な在宅医療を受けられずに、住み慣れた環境なのにかえって心身ともに状態が悪化してしまう方が少なくないという悲しい現実でした。
このような患者様はすぐに大きな病院に戻ってきてしまうことになります。そして、がん患者様やそのご家族様は大きな不安を抱えられることになり、結果として在宅医療と大きな病院との間をさまよう、まさに「がん難民化」してしまうのです。
前述の通り、沖縄県立中部病院の腫瘍・血液内科ではがん患者さんを難民化させることはありませんでしたが、少し離れたところではがん患者様の難民化が頻繁に起っている現実に直面しそのたびに胸を痛めました。
 
患者様やご家族様が、住み慣れたご自宅や施設で安心して療養生活を送るお手伝いをしたい、終末期のがん患者様を難民化させたくない、絶対に見放さない。
この理念を実現するため、がんの最先端の治療や研究という最前線現場を離れ、在宅医療に注力しようと決断しました。
 
がんの療養生活でお困りの患者様やご家族様からのご連絡をお待ちしております。
ひなたのような暖かく、見放さない医療でご療養のお手伝いをさせていただきます。
 
*もちろん、ひなたは非がん患者様も見放すことはありません。
 
 
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